ホーム > 見る・遊ぶ/SightSeeing > 歴史・文化・祭り > つたの細道と宇津ノ谷・兜堰堤・明治のトンネル/Tsuta no Hosomichi & Utsunoya, Warrior helmet dam, Meiji Tunnel
蔦の細道と宇津ノ谷・兜堰堤・明治のトンネル
[LNG:JP]蔦の細道と宇津ノ谷・兜堰堤・明治のトンネル
蔦の細道/市指定文化財・史跡
蔦の細道峠

蔦の細道峠

 古代の峠道

 平安時代から室町時代後期まで使用された古代の官道。
 現在の藤枝市岡部町と静岡市宇津ノ谷の境にある
 宇津ノ谷峠越えの道をいいます。

 駿河なる宇津の山辺のうつつにも
      夢にも人にあわぬなりける
(在原業平)

 蘿径記より
 幻の“つたの細道”の存在が 明らかになりました。

 木立の中の石畳の道や木の根が階段の代わりをしてくれる
 山道など、当時の旅を感じながら歩いてください。
 ひょっとすると、峠の広場では
 富士山を望むことができるかもしれません。

   蘿径記 江戸時代、古道“つたの細道”の存在を明らかにした碑。現在は坂下地蔵尊境内の中にある。

宇津ノ谷
旧東海道 宇津ノ谷

旧東海道 宇津ノ谷

旧東海道 峠の地蔵堂跡

旧東海道 峠の地蔵堂跡

兜堰堤(木和田川砂防堰堤)/国登録有形文化財
[LNG:JP]兜堰堤(木和田川砂防堰堤)/国登録有形文化財

 土石流から土地を守る砂防堰堤

 明治時代の砂防堰堤です。

 現在のものは平成15年の豪雨で流されたものを
 復旧したもので、渓流の谷間に大石を積み上げる
 明治期の工法で作られています。

 下流から堰堤を見上げると兜のような形をしている
 ところからこう呼ばれています。


木和田川の上流には、この堰堤のほか、明治期から大正期にかけて作られた7つの砂防堰堤があり、
沢を横切る農作業用の山道に堰堤を利用している箇所もあります。
山の沢に整然と並べられた堰堤の石は歴史の不思議さを感じさせてくれます。

明治のトンネル/国登録有形文化財
[LNG:JP]明治のトンネル/国登録有形文化財

 日本最初の有料トンネル

 大変不思議なトンネルです。
 1876年地元有志の結社によって作られた明治トンネルは
 開通から50年の道銭徴収を許された
 日本で最初の有料トンネルでした。
 この開通により、険しい峠道の通行は
 大変便利になりました。

 また、開通当時は、一直線ではなく“くの字”型に曲がった
 出口の見えない中央は真っ暗なトンネルでした。

近くに明治天皇行幸碑がありますが、明治天皇も真っ暗の中をお通りになったのでしょうか。
宇津ノ谷峠には、この明治のトンネルのほか大正・昭和・平成の4時代のトンネルが通っており、全て通行可能です。

古代の道『つたの細道』と中世の道『東海道』を訪ねる
『坂下』バス停

『坂下』バス停


つたの細道、兜堰堤、明治トンネルを訪ねてみましょう。

国道1号線の宇津ノ谷トンネル西側の『坂下』バス停で下車。
(藤枝駅約30分。ここは道の駅上りパーキング。売店、立ち食いそば、トイレあり)

1号線をくぐり、しばらく歩くと
左手に“鼻取地蔵堂”(別名:稲刈地蔵堂)が見えてきます。
つたの細道(岡部側入口)

つたの細道(岡部側入口)

 ここから先は木和田川沿いに駐車場、トイレ、
 “つたの細道”にまつわる藤原定家や藤原俊成の和歌の紹介、
 つり橋、兜堰堤などが整備された“つたの細道公園”となります。

 蘿径亭を過ぎたら左手を注意して進みます。

 左手に木和田川を渡る小橋と“つたの細道”の碑が見えてきます。
 そこが、岡部側の入り口です。

 小橋を渡り、途中の猫石やみかん畑を見ながら石畳・山道を
 20分ほど登ると峠に到着です。(バスを降りて約35分)

峠の広場

峠の広場

ここからは、岡部の風景と天候が良ければ
富士山が思いのほかクッキリと観ることができます。
峠は小さな広場になっていますのでお弁当でも広げてみてはいかがでしょう。

一服したら静岡側へ下ります。

木々の中の細道が続き、所々で木の根が階段の代わりをしています。
この辺りは鬱蒼として昔の峠の細道を感じさせます。
「ようこそ宇津ノ谷へ」の看板

「ようこそ宇津ノ谷へ」の看板

峠から約25分下ると静岡側の入り口、
右手には道の駅宇津ノ谷下りパーキング(食堂、売店、トイレ)があります。

『宇津ノ谷入口』バス停から藤枝駅、静岡駅へのバスが出ています。(所要約30分)

時間のある方はさらに歩きましょう。今度は豊臣時代から江戸・明治の東海道です。

トンネルの前の歩道橋を渡り、5分程歩くと
「ようこそ宇津ノ谷へ」の看板を左手に入ります。
御羽織屋

御羽織屋

家々の軒に昔の屋号が掲げられた石畳の道は、
旧東海道の一地方の村落を思い起こさせるのではないでしょうか。
村落の中ほどに豊臣秀吉小田原攻めの羽織に由来する
“御羽織屋”があります。

街道正面の石段を上って次の道しるべ
「左 明治トンネル、右 東海道宇津ノ谷峠越え」。
左へ約150mで明治トンネルがあります。
右へ向かってすぐに左手の山道へ進むと東海道宇津ノ谷峠越えです。

峠まで木立の中を約10分。
宇津ノ谷の集落を眺めたり、峠の地蔵堂跡(河竹黙阿弥の歌舞伎蔦紅葉宇都谷峠で有名)を観たり、御羽織屋の小田原征伐を思い出し、秀吉さんも家康さんもここを通ったのだなと考えます。

峠を越え、道しるべ通りに“つたの細道”“坂下”方面へ下ります。
髭題目碑”※1蘿径記跡碑”※2鼻取地蔵※3そして“坂下バス停※4へ戻ります。


※1)髭題目 旅の安全、平和豊作を祈って題目が筆端を髭のように跳ね上げた書体で書かれている。
※2)蘿径記 江戸時代、古道“つたの細道”の存在を明らかにした碑。現在は坂下地蔵尊境内の中にある。
※3)鼻取地蔵、稲刈地蔵の名前の由来は地元の伝説からとられています。
※4)坂下バス停よりバス5分の岡部北口バス停には資料館 “大旅籠柏屋(かしばや)”があります。

歩いてみよう!
宇津ノ谷峠の散策 (PDFでダウンロードできます)