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魚出汁100%の深い味わいのスープと自家製麺へのこだわり「支那そば処 麦」

朝7時からの営業に合わせて5時から準備を始める店主の横山さん。創業16年目を迎える「支那そば処 麦」は、魚出汁のみを使用した特徴的なスープと自家製麺で、多くのファンを魅了しています。朝ラー文化の発祥地・藤枝で、他店にはない独自の味わいを守り続ける姿勢に迫ります。 

目次

メニューは支那そば、冷やしの2種類で勝負!

朝ラー「セット(並)支那そば(温)冷やし」

──支那そば処 麦さんの朝ラーセットについて教えていただけますか?

横山さん

イチオシはやっぱり朝ラーですね。うちは基本的に「支那そば」と「冷やし」の2種類しかメニューがないんです。朝早くから多くのお客さんに来ていただいていて、中には開店前から並んでいただける方もいます。7時からの営業なんですが、早い方だと10分前には並んでくださっているんですよ。

セットメニューは温かいラーメンと冷たいラーメンの2種類が提供され、それぞれ異なる味わいが楽しめます。

店長直伝!朝ラーを食べる順番とは?

──朝ラーを美味しくいただく食べ方のコツがあれば教えてください。

横山さん

できれば温かいスープから食べた方がいいんですよ。冷たいスープは甘いでしょう?甘いものを先に食べると、温かいスープの繊細な味わいがぼけてしまうんです。よくご夫婦で来店されて、2つ頼んでくれる方がいるんですが、温かいスープから食べた人は『おいしい!』と言ってくれて、冷たいスープから食べた人は少し残念な顔をされることがありますね。

店主直伝のアドバイスは、朝ラーの味わいを最大限に楽しむための貴重なヒントです。温かいスープと冷たいスープ、どちらがお好きかと店長に尋ねると「どちらも好き。両方好きだからこそお店をやっているんです」と優しい笑顔でお話してくださいました。

温かいラーメンから先に食べるのがお勧め!

出汁は魚100%!動物系を使用しないスープのこだわりとは?

──「支那そば処 麦」ならではのこだわりを教えてください

横山さん

うちのスープの最大の特徴は、動物系の出汁を一切使わないことですね。豚や鶏は使わず、魚だけを使っています。これが『志太系』と呼ばれる藤枝朝ラーの特徴の一つなんです。

他店の朝ラーと食べ比べると、「支那そば処 麦」のスープは魚の出汁がしっかりと効いていて、甘じょっぱい味わいの中にも繊細さを感じます。口コミでもスープが絶品との評価が高いのも納得です。

──独自のスープを作るための工夫はありますか? 

横山さん

スープに使用している醤油にこだわりがあります。醤油を僕は寝かせているんです。スープに使うまでに桶が3つぐらいあって、そこを経由させているんですよ。今日作ったものをすぐに使うより、味噌と同じで寝かすほうが美味しいと思うんです。正解かどうかはわかりませんが、その方が深みが出ると思っています。

醤油を寝かし、熟成させることで旨味が増していく。こだわりのスープの秘密を惜しみなく教えてくださる店長の横山さんの誠実さを改めて感じました。

──麺へのこだわりはありますか?

横山さん

麺も自家製で作っています。取り寄せていたらこの価格では提供できませんからね。自家製麺だからこそ、この価格でも質を落とさず提供できるんです。

手頃な価格ながら、妥協のない品質を維持する姿勢がうかがえます。麺の食感も絶妙で、スープとの相性も抜群です。

麺は自家製

父から受け継ぐラーメン作り

──お店の歴史を教えてください。 

横山さん

創業は2010年なので、今年で16年目になります。父親がラーメン店をやっていて、そこから独立してこちらのお店を始めました。

──藤枝で朝ラーを始めたきっかけを教えてください。

横山さん

やっぱり藤枝でやりたかったんです。藤枝以外でも朝ラーを提供する店舗はありますが、本場・藤枝での開業にこだわりました。藤枝には、朝ラー発祥のお店、マルナカさんもありますので。
大人になってから朝ラーが好きになったんです。

店主横山さんの朝ラーへの思いは並々ならぬものがあり、毎朝5時過ぎには店に立ち、7時の開店に備えます。その努力が16年間も愛され続ける理由の一つでしょう。

20歳を前にはまった朝ラーの味。いまでも他店に食べに行く

──朝ラー文化との出会いはいつ頃ですか?

横山さん

「僕は中学生くらいの時に初めて朝ラーを食べて、正直最初はそこまで好きではなかったんですよ(笑)。でも、20歳前くらいの時にはまり始めて、そこからは通い詰めるようになりました。そんな経験があるからこそ、今自分が朝ラーを作っているんです。

朝ラーに対する最初の印象は必ずしも良くなかったという正直な告白も、朝ラー文化への深い愛情を感じさせます。

──藤枝の朝ラー各店舗の味の違いについてどう思われますか?

横山さん

温かいのはなんとなくベースが同じなので似てしまうけど、冷たいのは店ごとの個性が出ますね。

この言葉は、藤枝朝ラー巡りの楽しみ方を示唆しています。各店舗の個性を味わい比べることで、朝ラー文化の奥深さを体験できるでしょう。


──藤枝朝ラー文化をどう盛り上げていきたいですか?

横山さん

競い合ってもしょうがないですよね。1つの店だけでは盛り上げるのは無理ですから。みんなで盛り上げてくれれば嬉しいです。

──最後にお客様へのメッセージをお願いします

横山さん

最初は普通のラーメンだと思わないでくださいね。特殊なラーメンだと思って食べてみてください。野菜が入っていたり、お蕎麦っぽい感じもあったり。出汁に鶏も使わない、豚も使わない、魚だけで作るラーメンなんて、普通のラーメンの概念とはまったく違うんです。
色々な店舗で食べ歩きして、最終的に自分が一番好きな店を見つけるのが楽しいと思います。最初は『えっ』と思っても、何度か通ううちにハマっていく方も多いんです。僕自身がそうでしたから。

朝ラーを提供する店舗同士が競争ではなく協調する姿勢は、藤枝朝ラー文化の健全な発展につながっています。横山さんも休日には他店の朝ラーを食べに行くそうで、相互に尊重し合う関係性がうかがえます。横山さんが自身の体験に基づいて語る朝ラーの魅力は説得力があります。初めての方も、ぜひ複数の店舗を巡って、自分好みの一杯を探してみてはいかがでしょうか。

店舗情報
店名支那そば処 麦
住所静岡県藤枝市田中三丁目6-10
営業時間7:00~13:00
定休日月曜日(第1、第3火曜日)
看板メニューセット(並)支那そば(温)、冷やし
駐車場
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